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シンチレータ ヨウ化ストロンチウム


新製法による次世代のヨウ化ストロンチウムSrI2(Eu)シンチレータ


SrI2シンチレータ 紫外線を受けて青く発光
SrI2(Eu) Detector

紫外線を受けて青く発光

 

シンチレータは、放射線の入射により蛍光を発する物質の総称で、放射線検出の主要部品です。
1968年に米国で発見されたSrI2(Eu)シンチレータは、当時高品質な結晶を作る技術が無いために埋没。しかし2008年に、米国のローレンス・リバモア国立研究所を中心とした研究チームがSrI2(Eu)結晶を用いて、高品質であれば、これまで一般的であったNaI(Tl)をはるかに上回る性能を発揮することを確認、再発見しました。
RMD社は、莫大な国家予算をかけ一流の研究者たち(ローレンスリバモア、オークリッジ両国立研究所、フィスク大学、RMD社)を結集して2003年から進められた、米国ホームランドセキュリティ計画のための高性能シンチレータ開発の成果をもとに、2012年に製品化しました。

ユーロピウム(Eu)を微量添加したヨウ化ストロンチウムの単結晶は、ガンマ線を受けると青く発光する性質があり、この光を光電子増倍管(PMT)で増幅して電流に変換して、間接的に放射線量とそのエネルギーを測定します。現在、放射線測定用シンチレータの市場では、核種弁別能力(エネルギー分解能)が比較的低く安価なヨウ化ナトリウム(エネルギー分解能7%程度)の使用が一般的ですが、核種弁別にはエネルギー分解能のより高いものが求められています。

SrI2(Eu)シンチレータは、極めて高い分解能(4%以下)を持ちながら発光量も2倍以上あり、更に、雑音が少なく感度の直線性が優れているので、X線などの低エネルギーの放射線から高エネルギーのガンマ線まで対応できる、次世代の製品と期待されています。しかし、高品質なSrI2(Eu)の製造には1ppm(ppmは100万分の1)以下と極めて水分の少ない原材料を使う必要があります。また、先行するRMD社の独占的市場であることからも非常に高価かつ入手も容易でないというのが現状です。

 

アンペールが独占販売権を取得したSrI2(Eu)シンチレータの製造元、ユニオンマテリアル株式会社(所在地:茨城県北相馬郡 以下UM)は、溌液結晶化技術をSrI2(Eu)の結晶成長に適用し、多量に水分を含む安価な材料から結晶を作る高品質単結晶量産化技術の開発に成功しました。

高性能なヨウ化ストロンチウムSrI2(Eu)シンチレータは、この量産化技術によって大幅な価格低減(従来市場価格の半分以下)が可能となり、更に幅広い分野での新たな需要にもお応えします。



UM製 SrI2(Eu) のデータ


福島第一原発周辺地域の土壌を分析した結果(土壌100gの放射線スペクトル)


Cs-137の放射線スペクトル

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NaI(Tl) に比べて662 keVのピークが非常に鋭く明瞭


UM製SrI2(Eu)の優れた特徴

 

1.エネルギー分解能:<4%・・・核種弁別ができる

2.発光量;80000 Photon/MeV以上・・・小口径結晶可

3.自己放射能;無し・・・低レベル放射能計測

4.エネルギー比例性・・・広帯域精密計測可

5.バックグランド雑音が少ない

 

ユニオンマテリアル社について


1986年設立。本社は茨城県北相馬郡。ユニオンマテリアル櫻木社長(理学博士)は、1966年から東京大学物性研究所などで金属ハロゲン化物結晶の研究をしてきており、同社を設立後、化合物半導体やシリコンの成形結晶なども手掛けるなかで、溌液結晶化法という究極の成形結晶技術を確立しました。
今回のSrI2(Eu)シンチレータ単結晶はこのような技術の積み重ねによって完成したものです。RMD社はEu添加量1.6%以上のSrI2に関する特許を持っていますが、ユニオンマテリアルでは、結晶の品質を極限まで高めることによって、Eu添加量1.6%未満でも充分な発光量が得られることを確認しており、この範囲のEu添加量に関する特許は既に失効しています。
高性能なSrI2(Eu)シンチレータは、今後、幅広い分野での新たなご要望にお応えすることが期待されます。既存NaI(Tl) をご使用されるよりも更に精度の高い測定が可能となります。今後は製造設備の改善と増強を進めてコスト低減を図ると共に、引続き1.5インチや2インチの結晶製造を計画しています。


溌液結晶化技術


溌液結晶化技術とは、ルツボと結晶材料融液が濡れない環境で結晶成長を行う理想のブリッジマン成長技術です。


水分完全除去で現れる現象・・・溌液性

水分完全除去で現れる現象

撥水性 : 水・油、常温付近液体が濡れないで球状を呈すること

溌液性 : 無機材料の高温液体が濡れないで球状を呈すること


RAPプロセスを用いた水分ゼロの溌液性環境下での高品質結晶化法

溌液性環境下での高品質結晶化法

容器と反応してない → 汚染少ない

容器は繰り返し利用 → 安くできる

メリット ・高品質 ・高い原料利用率


溌液結晶化技術によって製造されたヨウ化ストロンチウム単結晶


 
ヨウ化ストロンチウム単結晶
 

ユニオンマテリアル社の結晶素材開発


UM社結晶素材開発の歴史


ハロゲン化物シンチレータ結晶の歴史
1950年~  ヨウ化ナトリウム : NaI(Tl)  /   ヨウ化セシウム : CsI(Tl)

2000年~  臭化ランタン : LaBr3(Ce)

2012年~  臭化セリウム : CeBr3  /  ヨウ化ストロンチウム : SrI2(Eu)


ヨウ化ナトリウム結晶との比較


シンチレータ結晶比較
 

エネルギー分解能4%以下

ヨウ化ストロンチウムSrI2(Eu)シンチレータは80,000 ph/Mev以上の大きな発光量を有し、これまで一般的であったヨウ化ナトリウム(NaI(Tl) と較べて2.2倍以上にもなります。この強い発光特性のために、Φ25㎜ⅹ25㎜サイズSrI2(Eu)結晶を用いた検出器の662keV(137Cs)のガンマ線に対するエネルギー分解能は、4%以下の高分解能が得られます。


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